2025 メディケア・オープン・エンロールメントは例年以上に重要です!
今年も早いもので、年に一度のメディケア・オープン・エンロールメントが目前に迫っていますが、今回は、バイデン大統領が2022年にサインをして施行された新しい法律、The Inflation Reduction Act、通称IRA(インフレーション削減法)に基づいて、メディケア・パートD (Prescription Drug Coverage)に大きな変更があることを、皆さんは、ご存じでしょうか?
その変更による各プランへの影響が大きい事から、今回のオープンエンロールメントでは、プランの見直しが非常に重要になります。
具体的に説明していきますね。
この通称IRAという法律の下で、2025年のメディケア・プリスクリプション・ドラッグ・プラン/カバレージには、主に次の様な変更があります。
- 通称ドーナツホール(Coverage Gap)の排除
- Troop – True Out of Pocket の大幅減少 (2024:$8,000 → 2025:$2,000)
- 薬代のペイメント・プラン(分割払い)_M3P(Medicare Prescription Payment Plan)
1.ドーナツホールの排除
ご存じの方もたくさんいらっしゃるかと思いますが、今年2024年まで、通称ドーナツホールと言うフェーズ、正式にはカバレージ・ギャップ(Coverage Gap)というフェーズがプリスクリプション・ドラッグ・プランにはありました。
このフェーズにお薬代が達してしまうと、メディケア受給者の負担が非常に多くて、以前はここで経済的にとても苦しい思いをされる方がいらっしゃいました。
しかし、この新法律IRAによって、2023年からこのドーナツのホールが少しずつ小さくなり、来年2025年は完全にドーナツのホールが無くなります。
ドーナツホールは悪名高いフェーズでしたので、この決定が非常に嬉しい方も多いかもしれませんね。
2.Troop – True Out of Pocket の大幅減少 (2024:$8,000 → 2025:$2,000)
ドーナツホールの消滅に関連しますが、、2つ目の変更、Troop – True Out of Pocket の大幅減少 は、これまで、メディケア受給者が1年間に負担するお薬代の最高額は$8,000でしたが、来年からは、ドーナツホールが無くなる事で、この額が下がります。
いくらになるかと言うと、なんと、$2,000になります。
今年の$8000と比べると、$6,000の差です。
ここで、皆さんに考えて頂きたいのが、この$6,000の差はどこに行くのかという事。
今まで、お薬代に年間$8,000かかっていた人がいたとすると、来年は、その方の年間支払額は$2,000で済みます。
では、差額の$6,000は誰が負担するかと言うと、各プランが負担する事になります。
つまり、保険会社ですね。
保険会社は、2025年からはプランのメンバー1人当たり$6,000もの費用が掛かる可能性があると考えると、何人のメディケア受給者が1つのプランにいるのか分かりませんが、保険会社にとっては相当な負担増である事が、誰にでも予想できるかと思います。
それから、3つ目の変更は、お薬代のペイメント・プラン(分割払い)_M3P(Medicare Prescription Payment Plan)のスタートです。
M3Pとは、Medicare Prescription Payment Plan と言って、お薬代の分割払いプログラムです。
高額のお薬を必要とされている方は、特に年の最初にお薬をリフィルされる際に、ディダクティブルを支払わなければならなくなったり、その後、ドーナツホールに突入したりして、自己負担がものすごく高くなってしまう事がこれまではありました。
1回の負担額が高すぎて、お薬が買えない。と言う方もいたようです。
今回、この新法律では、そういったメディケア受給者が出ない様に、お薬代を分割払いで支払える様にしたのが、このM3Pです。
どの保険会社でも、M3Pは備えており、M3Pを利用するかしないかは、完全オプショナルですので、利用する人も入れば、しない人もいる。と言う風になります。
プランの見直しの重要性
これらの法律の下でのメディケアの変更自体は、メディケア受給者にとっては良い変更です。
ただ、それに伴い、皆様が現在加入されているプランに今年は変更があるかもしれず、それによって来年の皆さんの医療費やお薬代に影響が出てきてしまうかもしれません。
ですので、今年はプランの見直しが、例年以上に重要になってきます。
特に、先の述べたように、保険会社は一人当たり$6,000の負担増の可能性に対応する為に、準備をしてきています。
どんな準備かと言うと、例えば、ベネフィットの削減や保険料の増加、または、プランの廃止。と言ったネガティブな変更が多いのです。
ですので、しつこいと言われているのが聞こえてきそうですが、何度も言いますが、今年はプランの見直しが例年以上に重要になります。
その見直しの手助けをするのが、ANOCレターです。
ANOCレター – Annual Notice of Change
保険会社は毎年のオープン・エンロールメントの前、9月末までに、来年のメディケア・アドバンテージ・プラン(HMO/PPO)とプリスクリプション・ドラッグ・プラン(Part D)について、変更事項をプランのメンバーに郵送で通知する事が義務付けられています。
その通知の事をANOCレターと言います。
ANOC とは、 Annual Notice of Changeの略です。
これから、多くの方がANOCレターを受け取られることになるかと思いますが、このレターが、来年、自分のプランがどうなるのかを教えてくれます。
ですので、受け取られましたら必ず目を通していただき、その内容を踏まえて、秋のオープンエンロールメント期間を迎えていただきたいと思います。
もしも、レターの内容が分からない場合は、私の方からご説明させていただきますので、お気軽にご連絡いただければと思います。
あなたの処方箋薬情報など:
私達がメディケア受給者の為に、どのようにプラン選択をお手伝いさせて頂くかと言うと、現在服用されているお薬の最新情報や、ドクターの情報をご提出いただき、それを基に最も医療費、お薬代が安くなるプランを見つけます。
また、お薬やドクターの情報だけでなく、その方のライフスタイル、医療ニーズやご希望などもお伺いし、そう言った情報を踏まえて、数あるプランの中から、その方にとってベストなプランは何かを一緒に検討し、決めていきます。
多くの方が、「お友達が○○が良いと言っていたから。。」と言いますが、そのお友達にとって良いプランが、必ずしもあなたにとって良いプランかは全く分かりません。
お住いの地域、ドクター、健康状況、必要な治療や薬、ライフスタイル、価値観、経済状況、家庭環境、また、どのようにアメリカで医療を受ける可能性があるか、等々、様々な要素がお友達と異なる中、1つのプランがお2人にとって良いとどうして決められるのでしょうか。
特に、メディケア・アドバンテージ・プランには様々な種類のプランがあり、弊社ではお客様のこういった細かい点を踏まえて、プラン選択をサポートさせていただきます。
このきめ細かなプラン選択や、プラン加入後のサポートができるのは、メディケア専門の弊社の強みです。
もしもプランの見直しをしたいとお考えの場合は、お薬やドクターの情報も含めてご希望などをお伺いできれば、弊社では必ず皆様のお役に立てると思います。
皆様が来年、より良いベネフィットを受け、医療費/薬代を少しでも削減できるような選択ができるよう、できる限りご協力させて頂きたいと考えておりますので、どうぞ、お気軽にお問い合わせくださいませ。